菅 沙羅さんのインタビュー

菅 沙羅さん

大分市教育センター エデュ・サポートおおいた(教育相談・特別支援教育推進室)

今のご職業に就こうと思ったきっかけは何ですか?

高校生の時は,特に将来の夢がなく「心理学って面白そう」という理由で大学進学しました.想像していた「心理学を学んだら人の心が読めるようになる」というようなものではありませんでしたが,困っている人に寄り添い,困りを解決する伴走者になるという事に惹かれるようになりました.大学では教育領域や福祉領域,医療領域など様々な実習を通してそれぞれの領域での心理職の仕事を見ることができ,もっと心理学を学びたいと思い,大学院への進学を決めました.
 大学院でも多くの実習を経験することができ,私は困りを抱えたお子さんを対象に支援をしたいと思うようになったため,現在の職場に就職しました.

詳しい業務内容を教えてください.

現在,エデュ・サポートおおいた(教育相談・特別支援教育推進室)にて相談員をしています.主な業務内容は,不登校の小学生・中学生への支援です.不登校になる要因は様々ですが,まずは個別の面談を通して居場所を作ったり,エネルギーを貯めたりすることを目指しています.また,一人ひとりのペースに合わせて少しずつ同年代の他児と関わることのサポートも行っています.
 また,担任の先生との情報共有をする機会もあり,学校と連携しながら支援の方法を考えていくこともあります.

やりがいを感じるのはどんな時ですか?

1つ目は,面談を始めた時は無気力であったり,学校生活や日常生活で疲れてしまっていた子が,少しずつ前向きな変化をしていることを感じた時です.表情が柔らかくなったり,自分から話をしてくれるようになったりといった小さな変化から,学校に行ける時間が増えた,将来こんなことがしてみたいと思うようになった,など様々な変化があります.
 2つ目は,一人ひとりに合わせた支援方針を立て,支援を実施する中で困りに対してお子さんが自分で対処することができるようになった姿を見るときです.お子さんの困りは何か,それに対処出来るようになるためにはどう支援していくと良いのか,ということを考えていくのは大変ではありますが,お子さんの成長の一助になることができると嬉しいです.

高校生に向けて激励のメッセージをお願いします.

心理職は子どもから大人まで幅広い方への支援を様々な場面で行います.私はお子さんへの支援を行っているため,成長スピードの速い時期にこれからの人生を生きる上での力を少しでも身につけてもらえるように,と願いながら仕事をしています.まだ社会に出たばかりでわからないことも多く,日々勉強をしながら一人前の心理職になれるように頑張っています.
 高校生時代の私は将来の夢がなく,将来自分は何をしているんだろう,と不安になることもありました.興味本位で出会った心理学を深く学ぶことでやりがいのある仕事をみつけることができました.
 高校生の皆さんは,将来について悩むこともあると思いますが,自分の好きなこと,興味のあることをみつけていくことができるといいな,と思います.日々の勉強は大変だと思いますが,その努力はご自身の将来にきっと役立ちます.私も日々勉強中ですので,共に頑張りましょう.

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